裁判員制度が今日5月21日から開始された。日本の司法制度で大変大きな改革である。
しかし巷では、制度が始まったにも拘らずまだ賛成反対の意見が飛び交っている。
早速、インターネットニュースでは、この制度に反対する裁判員候補者の一人が
過料を払ってでもやらない、と記者会見したことを配信している。
私は抽選で外れたためか、裁判員候補者通知は今現在届いていない。
個人的には裁判員として裁判に参加したいと願っている。
実際の裁判に身を置くことで理解できることもあるだろう、と期待しているのだが。
裁判員の候補者は、衆議院議員選挙権を持つ資格者ということだから
候補者の年齢は二十歳から上限なしだ。いろんな免除があり辞退できる場合もあるが、
原則、拒否できないことになっている。
日当は一日一万円以内、交通費、遠隔地から出てくる人には宿泊費も支給される。
国民の声を司法に取り入れるというけれど、その点については少々疑問が残る。
まず裁判員は一審しか参加できない。
そして人数は、裁判員6名、裁判官3名の合計9名で一つの事件を
審理・評議することになるのだが、判決は過半数では決まらない。
少なくても裁判官1人以上の有罪決定が不可欠である。
早い話、国民代表の6人が全員有罪としても、
裁判官が1人も有罪に賛成しなければ、無罪である。
これって問題だよね。
これじゃ声を取り入れる、っていえないのじゃないだろうか。
それに裁判員には守秘義務があり違反すると罰金が科せられる。
しかし裁判官は違反してもお咎めがないってのは、ちょっと国民を馬鹿にしてるよね。
余談だけれど、アメリカの陪審員制度では守秘義務はなく、
その経験談を出版する人もいるようだから、国が違えば考え方もいろいろだ。
裁判員選任のときも、地裁で面談するらしいのだけれど、
候補者(国民)をいかなる理由でも不選任できる。
いかなる理由とは、極端な話、候補者の顔が嫌いだとの理由でもO.K.ということだ。
せめて不選任の場合は、その理由をはっきり示す必要があると私は思うけれど。
なんだか、やっぱり裁判官が上で、裁判員(国民)が下って感じますね~。
でも少しは司法制度に針で突っついたような穴は開いたような気もしている。
ガイドブック裁判員制度
0 件のコメント:
コメントを投稿