2009年3月24日火曜日

桜(の花)が待ち遠しい‐私的美意識への没入



あちこちで桜の開花が聞かれるようになった。

3月13日に今季初めてソメイヨシノの開花が福岡市で確認された。
21日には東京で。平年より少し早いようだ。

私の住む町はいつも4月の中旬あたりが身頃になる。
でも今年は早そうなので蕾の状態を確認に行った。まだほとんどが「蕾固し」だな。
でもところどころポッとピンク色を覗かせている蕾もある。
その蕾だけ見ているとなんだかもうすぐ花開くような錯覚に陥りそうになる。

私は桜(の花)が好きである。

満開になって散り始めた頃、特に滅び行くものの美しさを切に感じるのだ。
理由は分からない。心がそう感じるのだ。何故か桜以外では感じたことがない。
私は、「滅び行くもののなかに『美』を見出すのが日本の美意識」だと勝手に解釈している。
そんなわけで、桜こそが日本の美意識を象徴すると思っている。
日本人の多くが花見に興じるのは無意識にそう感じているのかも知れない、と思うのだが・・・ 本当のところは不明だ。

いま景気が悪い。世界的に経済が悪化している。
井上陽水の『傘がない』をご存知だろうか。
いまの私の心境はこの歌と相通じるものがある。
日本人にはパワーがない。社会を変えようとするパワーを感じないのだ。
金と権力を持ったものだけが社会を自由にできるような雰囲気が日本にはある。

私のような一介の市井の民は、せめて陽水の『傘がない』のように
私事に没入するしかないような気がする。

あぁ、桜の咲くのが待ち遠しい。

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