2009年6月1日月曜日

映画「天使と悪魔」(原作:ダン・ブラウン)を観る



今日は1日・ファーストディ。映画の日だ。
一番近くの映画館のある町まで30キロある。1,000円で観られるのはありがたい。
まあ、私の知っている日本以外の国の映画料金に比べると安くはないが・・・ 
でも、この恩恵を受けて映画「天使と悪魔」(5月15日公開)を観た。

原作はダン・ブラウンの2000年に発表した小説「天使と悪魔(Angels&Demons)」。
映画化は「ダ・ヴィンチ・コード(The Da Vinci Code)」のほうが早く
2006年5月に公開されたが、小説としてはこちらのほうが遅く2003年に発売されている。
映画「ダ・ヴィンチ・コード」が大ヒットしたから、この「天使と悪魔」も映画化されたのだろう。
主人公はトム・ハンクス演じるハーバード大学教授ロバート・ラングドン。
若い頃のトム・ハンクスはあまり好きではなかったが、年とともにいい役者になったと思う。

ざっとしたあらすじはスイス・ジュネーブ郊外にあるCERN(Conseil Europeen pour la Recherche Nucleaireの略、現在はOrganisation Europeenne pour la Recherche Nucleaire [ヨーロッパ合同原子核研究機構])で開発された膨大なエネルギーを持つ「反物質」が盗まれる。
その犯罪現場に残されていた アンビグラムから伝説の科学者の秘密結社イルミナティではないか、との設定で物語りは始まる。
かつてイルミナティは教会(宗教)から迫害を受けたことがあり、キリスト教会に対し強い恨みを持っていることが伏線になっている。

CRNでの「反物質」盗難と並行してヴァチカンで4人の枢機卿が何者かに誘拐される。
ヴァチカンのカメルレンゴの元に、4人の枢機卿の殺害とその「反物質」でバチカンを吹っ飛ばすとの脅迫が入る。
そこで「ダ・ヴィンチ・コード」のときと同じく、ラングドンの推理と活躍で物語が展開していく。
あまり詳しく書くと、ネタバレになるのでこれ以上内容は書かない。
ヴァチカンやローマ市内の教会や広場、彫刻、絵画などのの美術品も出てくる。
それらの歴史的建造物や美術品もミステリーを増幅させるに十分な雰囲気を醸し出している。
サスペンスと謎解きの面白さで楽しめる作品だ。

だが、私の印象ではあまりにも展開が速すぎる。
ラングドン一人が超スピードで謎解きをしてどんどん物語が進展していく。
謎解きの面白さをもっと観客も一緒に推理・推測を共有できる時間的余裕があればと思う。
しかし最後のどんでん返しを含めて、エンターテイメント映画として十分に面白いことは確かだ。
私は特にイタリア車が好きなので、ランチアやアルファーロメオが走り回るシーンも楽しめた。
この迫力は是非映画館でどうぞ。


食べる西洋美術史
天使と悪魔(上)
天使と悪魔(中)
天使と悪魔(下)

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